2011年 07月 04日
忍を殴った(逝ってしまった石丸忍を偲んで) |
昔、姉達がやっていたレストランで酒呑んでた彼とマルという突っ張ったのがケンカを始めた。
なんとか仲裁して、その場は収ったようだった。
ヤツがオレにギターを貸してくれと言うので「おう」と貸した。
ヤツはしばらくそれをヤツ流に弾いていた。
ところが、例の若者(マル)がまた忍を刺激したのだ。
途端、ヤツが我を忘れオレのギターをぶん投げ、そいつに向かっていこうとした。
ギターは大きな音を立て床を転がり、傷もついた。
さすがに、それは容認できず、ケンカする気満々の彼の顔を横から一発殴った。
オレのギターをなんだと思ってるんだって気持ちだったと思う。
ヤツは、身体的には細くて力もないんだが、向こう気は強かった。
だから、弱いくせに何度もかかってきた。
向かってくるたびに、よけて殴った。
オレは、一発も殴り返されることはなかったのに、かかってくるたび、殴ってしまい。
翌日、暗澹たる気持ちになった。
いくら、向かってきたとはいえ、避けて逃げればよかったんじゃないかと。
ただ、オレが大事にしてるギターを放り投げた行為が信じられなく、頭に来たのだ。
今なら、どうしただろう。大人になってから、人を殴ったのはあれだけだ。
その後、忍とその時の話はしたことがないが、二人の間にほろ苦いものを抱えてしまったかも知れない。
忍は当時、目覚ましが好きだったようで、ちょっと、情緒が荒れていたせいもあったんだろうな。
そのことも、オレにとって残念な気持ちでいたのもあったかも知れない。
そういうことのある前、西荻時代、よく、遊んだ。
まだ、そこが「たべものや」ではなく「ジャムハウス」だった頃、ヤツは閉店時間を見計らって、
毎日のようにジョイントを持って、やってきた。
ゲームセンター、ビリヤード、オセロゲームなど、オレとしては、ヤツ以外とは、やらないような遊びをしてた。
楽しかったなぁ。だいたいは同等の実力だったので面白かったのだ。
ただ、ヤツは賭に強く、コーヒーなどを賭けると実力以上の力を発揮するギャンブラーだった。
賭けると集中力に勝るヤツに勝てなかった。
こういう事もあった、一度、いつもと違い、ビリヤードで、まったく歯が立たなかった事があった。
後で訊いたら、「アリやん、あの時はいいコークがあったんだ」だと。
まぁ、何も賭けてなかったから許すが、全然、面白くなかったぞ。
独りでやってたからな。
何となく、このところ、たまにあっては「おう」などと声を掛ける程度だったが、ヤツが死んでしまった今。
思い出してみると、随分、昔はよく遊んでたなということ。
若い頃の忍は輝いていて、オレもバリバリのロックギタリストで、カッコイイ仲間だったと気がついた。
その頃の忍は「バカヤロ、てめーぇ」口調じゃなく、マジな話も沢山やっていた。
絵描きと美術家でもあるミュージシャンの話は、なかなか感覚的で素晴らしかったんだよ。
忍との時間もオレの人生の輝くシーンであることは確かだ。
なんとか仲裁して、その場は収ったようだった。
ヤツがオレにギターを貸してくれと言うので「おう」と貸した。
ヤツはしばらくそれをヤツ流に弾いていた。
ところが、例の若者(マル)がまた忍を刺激したのだ。
途端、ヤツが我を忘れオレのギターをぶん投げ、そいつに向かっていこうとした。
ギターは大きな音を立て床を転がり、傷もついた。
さすがに、それは容認できず、ケンカする気満々の彼の顔を横から一発殴った。
オレのギターをなんだと思ってるんだって気持ちだったと思う。
ヤツは、身体的には細くて力もないんだが、向こう気は強かった。
だから、弱いくせに何度もかかってきた。
向かってくるたびに、よけて殴った。
オレは、一発も殴り返されることはなかったのに、かかってくるたび、殴ってしまい。
翌日、暗澹たる気持ちになった。
いくら、向かってきたとはいえ、避けて逃げればよかったんじゃないかと。
ただ、オレが大事にしてるギターを放り投げた行為が信じられなく、頭に来たのだ。
今なら、どうしただろう。大人になってから、人を殴ったのはあれだけだ。
その後、忍とその時の話はしたことがないが、二人の間にほろ苦いものを抱えてしまったかも知れない。
忍は当時、目覚ましが好きだったようで、ちょっと、情緒が荒れていたせいもあったんだろうな。
そのことも、オレにとって残念な気持ちでいたのもあったかも知れない。
そういうことのある前、西荻時代、よく、遊んだ。
まだ、そこが「たべものや」ではなく「ジャムハウス」だった頃、ヤツは閉店時間を見計らって、
毎日のようにジョイントを持って、やってきた。
ゲームセンター、ビリヤード、オセロゲームなど、オレとしては、ヤツ以外とは、やらないような遊びをしてた。
楽しかったなぁ。だいたいは同等の実力だったので面白かったのだ。
ただ、ヤツは賭に強く、コーヒーなどを賭けると実力以上の力を発揮するギャンブラーだった。
賭けると集中力に勝るヤツに勝てなかった。
こういう事もあった、一度、いつもと違い、ビリヤードで、まったく歯が立たなかった事があった。
後で訊いたら、「アリやん、あの時はいいコークがあったんだ」だと。
まぁ、何も賭けてなかったから許すが、全然、面白くなかったぞ。
独りでやってたからな。
何となく、このところ、たまにあっては「おう」などと声を掛ける程度だったが、ヤツが死んでしまった今。
思い出してみると、随分、昔はよく遊んでたなということ。
若い頃の忍は輝いていて、オレもバリバリのロックギタリストで、カッコイイ仲間だったと気がついた。
その頃の忍は「バカヤロ、てめーぇ」口調じゃなく、マジな話も沢山やっていた。
絵描きと美術家でもあるミュージシャンの話は、なかなか感覚的で素晴らしかったんだよ。
忍との時間もオレの人生の輝くシーンであることは確かだ。
by voice-of-sora
| 2011-07-04 13:57